メニュー偽装事件に思う

 このところ、メニュー偽装事件の話題で一杯です。テレビで流れている意見と私もほとんど同じです。

 

 さて、ワインの世界にもごまかしは、残念ながらあります。以前のブログにも書きましたが、中国でのフェイクは報道されてますし、30年ぐらい前には偽装どころかジエチレングリコール混入事件もありました。
 この事件の波及で国産ワインの法律のずさんさがクローズアップされました。そもそもワイン法なるものが日本にはありません。日本では水を加えて醸造しても違法ではありません。このワイン法のずさんさが私どもの店でも国産ワインに及び腰な理由の一つです。

 ですが、最近では、「日本ワイン」なるカテゴリーに入ると称されるワインに良いものと思われるものも出てきまして、注目はしております。行政レベルで難しいんだったらドイツのVDPや有機栽培認定機関みたいな組織・団体でも作って認定ラベルなんかを貼ってくれたらいいんですけどね。

 

 ヨーロッパのワインでも、規定外の補糖・補酸、許されない地域のブレンドなんかのスキャンダルが時々起こります。
 さすがに、これを個店レベルで見つけるのは難しい。格下のモノを混ぜると、アルコールやタンニン、色調、酸などの一番表に出てきやすいところを繕えたとしても、質、控えめな味、香りで劣るハズなのですが、グランクリュでも気候やら何やらで常に最高のものができるとは限りませんから断定まで至るのは困難です。堀賢一著『ワインの個性』P232ぐらいにも書いてありますが、だからこそ試飲会へ行ったりして、業界内の会話などで情報を集めたりします。一応、ワイン屋と名乗っている以上はね…

 

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